ひろが語ると長くなる

本の感想書くために作ったはずのブログなのに割とながーく独り言呟いています。ストピや演奏の解説も当ブログで行ってます。

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「猫は人間を助けに来た宇宙人説」を実感した出来事

ネットで見たことあるのに、何故か該当のブログとかソースが見付からないので見つけたら貼りますが…。
タイトルのとおり、猫は人間を助けに来た宇宙人説を実感した出来事があります。

私のピアノの先生のお宅には猫がいます。
どの子も元捨て猫だったそう。
昔は猫たちはレッスン室にも入れてたけど、今は外にも出さないようしているらしく、どの子もお家にいます。
寒い時期はよく窓際にいるので眺めたり写真撮ったり(勿論誰かに送ったりネット上に載せることはありません)しています。

一匹、よく窓際に来てくれる子がいます。
薄い茶色い毛で口の周りは白いです。調べてみると茶トラ(茶白猫)っぽいかな。
その子は猫の白血病らしく、その子専用のお部屋で生活しています。
見た感じはふっくらしていて健康そうに見えるけど、うつってしまうらしいから、ずっと一匹。
勿論先生がご飯あげたり会いに行ったりはするのだろうけど、一匹の時間が長いわけで。
昔の外の楽しいことを思い出すのか、人が通るのが面白いのか、よく窓際にいます。
なのでよく遊んでもらっているんです。
私の中では「ガラス越しの友情」だと思っています。

ガラス越しの友情とはいえ、気がのらないとき(もしかしたら体調がよくなかったのかも)は面倒くさそうな顔するときもあるし、窓際にいない時もあります。
目があっても近くに来てくれなかったり、反応しないことも。
まぁ相手してもらえるだけ有難いからなぁ〜と思っていました。
初めて会ったのは多分2017年だったと思いますが、しばらくこんな感じの関係性でした。

今年の2月、凄く落ち込んでいた時にレッスンだった日があって。
自分でも思考が働いていないとか、好きなピアノすらやる気が起きないとか、そんな感じで。
そういう気分の中レッスンに行きましたが、あの子は行きも帰りも態々走って駆けつけてきてくれました。
いつもの顔つきと違って、凄くキリッとしてて。
行きはすぐレッスンだから手を振って通り過ぎ、帰りは遊んでもらいました。
その時初めてお腹見せてくれたし、凄く遊んでくれて嬉しかったなぁ。
遊んでくれるときは可愛い顔するんだよね。

その後は行きも帰りも駆けつけるなんてことはなく、帰りに窓際にいれば遊んでもらうだけ。
(それでも前と違ってお腹見せてくれるようにはなったけど)
「猫は人間を助けに来た宇宙人説」を知ってからは、飼い主じゃなくても助けてくれるんだなぁ、優しいなぁ、なんて思ってたけど、
最近は暑くなってきたこともあるのか2レッスン続けて行きも帰りも会えなかったりしたし、もう会えないのかなぁなんて寂しく思ってました。

そしてこの前のレッスン。
やっぱり窓際にいなくて、でも顔だけ見たくて覗き込んでたら傘が窓をコンコンしてしまったんです。
そうしたら何処からともなくあの子が歩いてきてくれました。
「久々に帰り遊びたいなぁ」って念を飛ばしたのが届いていたのでしょうか。
沢山遊んでもらって、帰りは私が外の玄関を出るまでじっと見てくれてたから手を振ったら、前足を上げて返してくれました。

猫は人間を助けに来た宇宙人説、絶対本当だと思うんだよね。
先生のお宅の子だけでなく、近所の猫さんも「にゃー」って言うと「にゃー」って挨拶返してくれるし、
以前体質改善のために漢方飲んでいて、苦手な採血の帰りにどんよりとした気持ちで歩いていたら、前からやってきてくれた猫ちゃんが通り過ぎるのかと思ったらデレデレしてくれてすっかり元気になって帰ったことも。

先生のお宅のガラス越しの友情を育むあの子には凄く感謝してるから、何かお礼できたらいいなぁ。
できることを増やすため、勉強してみたい分野があるので頑張ってみようかな。

【感想】木曜日にはココアを/青山美智子

最近は小説もほっこりする優しいものを好むようになりました。
久しぶりに小説を買いたくなって、ネットで色々見ていたら気になった一冊。

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※ネタバレを含みます。
これから読む人は読まないでね。
あと私の話も入るので純粋な感想ではなくてごめんなさい。

↓もくじ↓

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12人の目線で描かれるホットココアのような物語

この作品は12個の短編から成っています。
でもそれぞれの登場人物が少しずつ繋がりがあって、マーブル・カフェから始まった話はシドニーにいったかと思えば最後にまたマーブル・カフェへ戻る。
しかも温かい気持ちで戻れる。
「なーんだ!良かったね🥰」って。

タイトルにあるように、ココアを、アイスではなくホットココアを飲んでいるような気分になれるお話。
隣り合わせの作品だけが繋がっているのではなく、少し離れた作品でも繋がりや影響を感じます。
人との縁って見えないところでもこんな風に繋がっていて、誰かの心を温めるのに効果を発揮するんだなぁって凄く思います。
前世の話も出てきて、そのくらい強く感じる縁も素敵だなって思ったり。
12個の作品、どれも温かい気持ちになって好き。

人を悩ませるのも人、人を温めるのも人

この作品に出てくる登場人物は、色んな悩みを抱えています。
世の中の悩みの発生源は大概人。
でも人を温めてくれるのも人。
昔からの縁だけでなく、一期一会の出会いですら心が温まることがある。人生が変わることがある。
何気ない一言で救われたり、ヒントになったり、生きる希望が生まれたり。
この世も人も凄く温かかったのだと思い出せて、凄く安心する。

帯の

わたしたちは、
知らないうちに
誰かを救っている-----

という表現も凄く好き。
人が何気なくすることって自分らしさだから、自分らしくいられると、自分が幸せでいられると、誰かの助けになるのかな?

作中の好きな部分はこちら。

誰かのために、何かのために、彼は起点となって人を動かすのだ。マスターと出会わなかったら世に放たれることのなかった光が、たくさんあるのだろう。
でも考えてみたら、多かれ少なかれ、誰もが誰かにとってそういう存在なのかもしれない。きっと知らずのうちに、わたしたちはどこかの人生に組み込まれている。
(179頁より引用)

これは登場人物である「マスター」と呼ばれている男性のことを書かれた一部なのだけど、自分が生きているだけでどこかの人生に組み込まれているし、何気ないことで組み込まれたり外れたりするんだなぁと思ったり。
だから、この世に自分の生きた証を刻もうと意気込むのではなく、自分らしく生きて大切な人や誰かのために少しでも幸せを与えられたらいいなと思った。
貰ってばかりだから返したい。としょっちゅう言ってて進歩してない私😂

そしてこちらも。

生きる。
この時代を、しっかりと。
前世で姉妹だったからじゃない。今の私たちを、生きるんだ。
(196頁より引用)

今を生きようとして病気を乗り越えるメアリーが素敵だったシーン。
そう思わせてくれる大切な友達がいるって凄い素敵。
過去でも未来でもなく、今の自分を生きて、自分も目の前の人も大切にすること。
それが生きていく上で大事だと思う。
影響って片方だけってのはあり得ないから、どちらかが変われば必然的にもう片方も変わったり、縁が切れたりするんだよね。

最後にこちらも。

「相手の身になるって難しいわね…」
「そうですね。でも、もし間違ってても、相手を想ってるってことだけは伝わるのかもしれません。それに、その人がどう考えてるのかなって想像するだけで楽しかったりもするし」
(79頁)

私にも彼氏がいた時期があって。
まさか自分にそんな日が来るとは想像もしてなかったからビックリだったけど、導かれるかのように仲良くなって、惹かれあった。
でもあまりに違うことが多くって、真正面から向き合うことも同じ方向を見ることもできなくなって、合わせようとすればするほど自分が消えそうになって。
消えそうになる手前で彼に別れを告げられたけど、自分らしさをなくしちゃダメだって本当の意味で気づかせてくれた人だと思う。
私が自分らしく生きて行く道には彼は現れないと思うし、私も今相手がどこでどんな人生を送っているかは知らないし知る必要もないと思う。
でも、もしまた会うことがあれば「出会ってくれてありがとうって伝えたのは嘘じゃないよ」とは伝えたいかな。
私も彼も、お互いの道で幸せに生きられたらいいな。
彼は今すでに幸せに生きてるとは思うし、私も今は今で幸せなのだけど。
今は今で幸せだけど、今度はちゃんと向き合って、同じ方向見られて自分らしくいられる恋をしたいと本作を読んでいて思うくらい、作品には素敵な恋愛をしている人たちが沢山いたの。

お気に入りの場所で、幸せを再確認

この本は家でも読んだけど、
アマファソンだったり
hirocafe.hateblo.jp
スタバだったり
hirocafe.hateblo.jp
タリーズだったり
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(せとかみかんのミモザケーキ 美味しかったです!!)
この本は持っていかなったけど、器々でもよく本を読みます。
hirocafe.hateblo.jp

お気に入りの場所は落ち着くから、本を読んで過ごしたくなります。
この作品の登場人物たちにもお気に入りの場所があるように、私もお気に入りの場所で心地いい時間を過ごす。
そのお陰で自分の中の心地良さを取り戻す。
お気に入りの場所人と話すことで気がつくこともある。
あぁ、日常って幸せがいっぱいだなって。
今作で登場するような幸せ日常にも沢山だなって。

私にとって、ストピは楽しかった場所だけど、テンションが上がりすぎるから、反動で「誰とも会いたくない」と思うことが増えてしまった。
その感覚がどんどん短期間で来るようになってしまい、ストピを嫌いにならないうちに手放すしかなかった。
大好きだった場所を嫌いになりたくなかったから。
縁あってまた行くことがあるならば、自分らしく笑顔で過ごせるはずだから、その時が来たら素敵だなとは思う。

本もまた縁

人と人の縁のように、本にも縁がある。
夢に出てきた未来の自分のように陽だまりのような温かさを持ちたい。
そう思っていた時に出会った作品でした。
私がこの作品を通して自分の人生を振り返れたように、貴方がこの作品を読む時間を通じて素敵な時間を過ごせるよう、願っています。

青山美智子さんの作品、他のも読んでみようと。

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