有川ひろさんのクロエとオオエを読みました。
ネタバレがありますので、これから読む方はご注意ください
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💎こんな人にお勧め💎
・ラブコメ好き
・宝石、天然石、ジュエリーが好き、
・人との縁、その人らしさを出すことの大切さを感じたい
勿論有川ひろさんが好きな方にもおすすめの作品です。
ジュエリー大江とアルマを営む宝石商生まれた大江頼任と、くろえ工房という彫金師の職人の家に生まれた黒江彩がメインの作品です。
当記事では頼任、クロエちゃん表記とします。
7章からなる作品ですが、独立ではなく流れとして続いていく感じです。
クロエちゃんと頼任以外の登場人物も素敵なんです。
クロエちゃんにはモデルがいて、
クロエのモデルとなったのは、神戸・三宮のジュエリーショップ・Moixxのクリエイター 藍さん。
新刊「クロエとオオエ」有川ひろ特別インタビュー 「読んで楽しむだけのものを届けたい」 - サンテレビニュース
コラボジュエリーの発売もMoixxでしたね。
lp.moixx.jp
クロエちゃんも可愛らしくて素敵なので、きっと藍さんも素敵な方なのだと思います。
有川さんらしい二人のラブコメだけでなく、石やジュエリーの技巧など沢山出てきます。
本書発売直後にはコラボジュエリーの発売もあったそうで、インスタの作品ページに飛べるQRコード付き。
私はGSTVというジュエリー専門通販番組を見ることにハマっていた時期があり、GSTVを観ていて石やジュエリーの技法などはかなり詳しくなりました。
それでも初めて知る石や技法もあってワクワクしました。
思わずドラゴンガーネットのルースを探して買っちゃったくらいです。
ブラックライト買わないと。

ドラゴンガーネットのルースに加えて、お気に入りのシミズ貴石さんのアメトリンのさくらシェイプ、貴和製作所さんのラピスラズリとレインボームーンストーンと一緒に。
宝石質も人工的に形成しているのも(貴和製作所さんは金額的に恐らく人工的に形成してると思う)どちらも好きです。
リングは自分でも見えるからお気に入りの石はリングにしたいのは作品にも似たようなことが出てきてるけど、納得なんよ。
クロエとオオエを読んで1番思ったものは、人も宝石も一般的な価値が高いと感じられるものだけがいいわけじゃないということ。
と言いつつ彩も頼任もいわゆる美男美女のハイスペなんだけど、それぞれの個性が2人だからこそしっくりきたわけで、しっくりくる人も石も割と決まってるのかななんて改めて思えた作品です。
そう考えると、自分の手元にやってきてくれた石やジュエリーやアクセサリーって凄く縁を感じます。
私はミネラルショー規模の大きな催事は行ったことないですが、以前行ったジェムズマインではシミズ貴石さんの沢山の意匠登録されたカットを眺め、楽しく過ごすことができました。
この話はまた後日書くとして、本書の感想に戻ります。
この作品で印象に残るのは、逆トラピッチェエメラルド。
頼任がクロエちゃんに贈ったルースです。
一般的なトラピッチェと呼ばれる石は歯車状に模様が現れる石ですが、逆が付くと、歯車状に「逆トラピッチェ」の後に続く石の模様が入っている状態を表すそうです。
クロエちゃんの誕生月の宝石がエメラルドで、クロエちゃんが気に入った石。
それをクロエちゃんもツーソンで購入し、頼任にあげるというのが微笑ましく、頼任に選ぶ権限がない感じがクロエちゃんらしい愛情です。
頼任はクロエちゃんのこと最初から気に入ってそうだったけど、クロエちゃんもきっと最初からそうだったんだろうなと感じますね。
でも頼任の元カノ亜由美の出現からかなり関係性が変わったなぁと感じて、微笑ましくなりました。
微笑ましくなってばかり。笑
こういうお互いが好きなのが伝わる恋愛は小説やドラマでも応援したくなるんですよね。
頼任は宝石は価値で見がちだけど、亜由美のエピソードからしても、人はちゃんと中身で見るところがあるのがいいよね。
でもきっと、本人も肩書や家ばかり見られて苦労したからなのかもしれないし。
頼任の言葉で1番好きだったのは
「彩ちゃんの仕事に惚れたか」
「全部だよ」
(371頁)
頼任の両親との会話で出てくるセリフです。
全部が好きっていいなぁ。
でも小説内に出てくる頼任のクロエちゃんに対する不器用さは本気で好きだからこそなんだなとまた微笑ましくなるんです。
ほんとこのカップルは推せる。
1番栞を挟むくらい好きな文章が出てくるのが6章のトラウマジュエリー。
「きれいなものはただきれいなだけなんだよ。人間がそこに意味を乗せるんだ。いい意味も乗るし悪い意味も乗る。だから宝石を商う人間も持つ人間も石に自分を量られているんだよ。魔が差す奴は関わる資格がないって親父が言ってた。
(中略)
「とにかく、そんな奴に作らないっていうお前の感覚はジュエリーを作る人間として正しいよ。デザイナーとか職人とか石を加工する人間は石の声を聴く巫女とか神職みたいなもんだと思うし。俺は聴こえないけど、だから聴こえて石を一番美人に作ってやれるお前がすごいと思うし、支えたいと思うよ」
(303頁)
2つのセリフも落ち込んだクロエちゃんを頼任が励ますセリフです。
不器用さもある頼任がクロエちゃんへの想いが詰まった言葉を伝えてくれて、だからこそ読者としても嬉しかったな。
頼任に雰囲気が近い知り合いがいるのでその人を思い出したり。
その男性もイケメンでモテる人なんだけど、ちょっと不器用そうで、頼任に似てるなぁって思ったり。
今多様性な世の中にはなってくるけど、やっぱり結婚する時には指輪を贈ったり結婚指輪を買ったり、節目でプレゼントをしたりリメイクしたりというのはまだまだ廃れないと思います。
そんな幸せをサポートしてくれる存在である宝石商と彫金師の2人が、仕事に真摯に向き合う姿も素敵だなと感じました。
クロエちゃんに依頼する人はみんな素敵な人ばかりで、いいなぁーと思ったり。
私も元々石は天然石からジュエリー品質まで何でも好きですが、改めて石が好きになったり、ジュエラーや彫金師の方に敬意を表するようになった小説でした。
ほんと職人さんと名のつく人たちって凄いなぁ。
本作は結婚してクロエちゃんの技術を中心としたお店を神戸に持つところで終わりますが、続きは出るのかな?
是非神戸での奮闘も知りたいですね。
近年本も高くなり、ハードカバーは2,000円を超える時代となりました。
そんな時代でも買ってよかった、読んでよかったと思える小説でした。
先に読み始めた阪急電車がまだ読み終わってないので読まなきゃ!
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