満月珈琲店の星詠み〜本当の願いごと〜【感想】

※ネタバレを含みます。これから読む方はご注意ください！

本日発売。
満月珈琲店の星詠みの続編であり
hirobook.hatenablog.jp
満月珈琲店のシリーズもの。
hirobook.hatenablog.jp
待望の続編です！
望月麻衣さんの優しい文章に桜田千尋さんのイラストが柔らかさを添えます。
いいタイミングでの発売だなぁと思う。

↓もくじ↓

本当の願いごと、本当の自分。

今作は「本当の願いごと」とタイトルにつくように、12日に迫る水瓶座の新月や、絶賛逆行中の水星の過ごし方にも参考になる一冊。
というか、風の時代スタートの今年、裏テーマが獅子座だから「本当の願いごと」、つまり「本当の自分が望んでいること」にクローズアップするのは生きやすくなるために大事なことだと思う。

登場人物たちに色々気づかされながら、読み進めていきます。

今回は月星座やASCの話も出てきます。
全星座に触れられているわけではないけど、自分や他人の本当の想いに気がつくきっかけになるのでは？と思う。
（調べれば出てくるし、全星座の解説にまでなるとホロスコープ本になっちゃうので小説としては登場人物に共感できていいと思う）
本当に大切なものってさ、すぐ近くに、何なら自分の内側にあったりするんだよね。

望月さんのあとがきも素敵でした。
本当の願いごとから遠のいたことをお願いしてしまうのって、思考にも心にも魂にも色んなものがくっついてしまっているからなんだと最近思う。
それが地の時代はなかなか取れなかったけど、風の時代は否応なしに吹き飛ばしてしまう。
真っ新な自分が出てきやすくなる。
その自分を受け入れられるか、だけなのかな。

意外にも自分が自分を否定していたことにも気がついちゃうよね。

見ても食べても楽しい料理たち

満月珈琲店の魅力は星座や星の名のついた料理。
今回は昼と夜のミックスジュースが気になった。
他のメニューも、桜田さんのイラストを見ていてもワクワクするし、望月さんの文章を読んでいてもワクワクする。
それは私にもカフェをやっている知り合いが沢山いるからかも。
彼女や彼らの出してくれるメニューが美味しいのは人柄が伝わるから。
今はマスク越しで皆の顔は見えないけども（私の顔は食べてる時なら見えるんだけど）、
その場にいられるだけでも、少しだけでも言葉を交わせるとより、元気が出る。
その日の思い出を、残した写真を見ながら思い出し、元気をもらう。
誰かを想って作ってくれる料理は、いつだって優しい。
心の栄養にもなるから元気でいられる。
それが一期一会の出会いであってもそうなのだから、縁のある人が作るものというのは凄いパワーを持っている。

縁

今作も縁のある人たちが満月珈琲店と出会っていくのだけど（しかも短期間で）、
前作の登場人物と繋がってくる第三章は更に縁が色濃くなる。
純子の娘である愛由（あゆ）は家族を救うために生まれ変わって来てくれたのでは？と思うと、あぁ、縁って凄いなぁと思う。

昨年から、そして今年は特に、縁について考えさせられることも多い。
三年ぶりにかとぅさんに会ったり
ENgrave coffee roasters【東京】 - ひろとカフェと
未来の自分のことを思い出したり、

色々と考えさせられることも多い。

こんなにも沢山の人がいるなか、縁があるって凄いことなんだよね。
家族として生まれることパートナーとなること、凄いことだと思う。

昨年は裏テーマである蟹座の家族などがクローズアップされていたのも必然だったのだろうな。
もう背伸びしたり卑下して繋がる縁は無くなっていくと思う。
だからこそ、自分の大切な人たちを大切にしていく。
そのためには本当の自分を思い出すこと。

愛由のような子がまっすぐ育つ時代へ

愛由は風の時代の子だなぁと思う。
こういう敏感で優しい子が真っ直ぐ育つ時代へ。
風の時代はきっとそうなっていく。
そうならば、私たち大人だってそう生きていていいのだ。
私は未来の自分に近付きながら「原点回帰」つまり子供の頃のような真っ直ぐな自分へ戻っていく。
そう感じる日となった。

いつも優しい気持ちに戻してくれる満月珈琲店。
きっと自分の心の中にいるのだと思う。
そう、星も私たちに寄り添っていてくれるし、それ以上に自分が、自分らしく生きる自分に寄り添っているのだから。

満月珈琲店の星詠み～本当の願いごと～ （文春文庫） [ 望月 麻衣 ] 価格：737円（税込、送料無料) (2021/2/9時点)

満月珈琲店の星詠み （文春文庫） [ 望月 麻衣 ] 価格：737円（税込、送料無料) (2021/2/9時点)

満月珈琲店 [ 桜田　千尋 ] 価格：1540円（税込、送料無料) (2021/2/9時点)