ひろが語ると長くなる

本の感想書くために作ったはずのブログなのに割とながーく独り言呟いています。

広告

【小説/感想】和カフェこよみ しずさんの春めく推しご飯 野村美月著

広告

野村美月さんの和カフェこよみ しずさんの春めく推しご飯を読みました。

書き下ろしの作品だそうです。
ネタバレしますので、これから読む方はこの先は読まないでくださいね。

🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡
🌸
🍡

主人公は山本しずこ。
実は芸能界で話題になった謎の美女「ましろ」なのだけど、しずこの生い立ちもあってしずこは3度も引きこもりになった普通の女性である。
叔父の伝手でドラマの仕事を受けたが、気持ちを素直に表現したり伝えるのが苦手しずこはドラマでの演技もかなり苦労し、疲弊してもうダメだと思った時に出会ったのが「和処こよみ」という、暦野五月(こよみのごがつ)という男性が営業しているカフェだった。
五月の空気、食器のセンス、作る食事や和菓子の美味しさにしずこは癒されたり演技の力を貰う。
相手役の速見ライカやエキストラなどの子達、現場の人も魅了し、撮影は進んでいく。

ドラマのワンクールは3ヶ月のため、小説の展開は3ヶ月の間にサクサク進むよう感じる。
その3ヶ月(撮影期間はもっと長いけど)で、しずこは成長し、沢山の愛に気づいていく作品です。

 、、
「推しは偉大だよ。推しがいることで人生が輝き、意味を持ちはじめる。しずちゃんに推しができたのは、しずちゃんの人生にとっていいことだ」
(148頁)

しずこの父方の叔父である有栖川司の言葉です。
しずこが名前や両親の影響で苦労したのを知って、一緒に暮らして陰ながら支えてくれる司。
司はしずこの母である美百合を想うが、兄の澄人の元妻であり、想いを伝えてしまうことや自分の作品を自分の名で他の人に提供することで自分の想いも崩れてしまうということから、伝えずにそっと見守っている。

ーー美百合さんのことは世界で一番愛しているけど、すぅちゃんの新しいパパになったりしないから安心して。

ーー美百合さんと結婚したら、ぼくは推しを失ってしまう。美百合さんも、兄さんと結婚してそれがわかったから、別れたんだ。
(206頁)

推しを推し続けるために離婚、関係性を進めない人もいるくらいだけど、これは男性ならではの愛する人を想うが故の行動なのかなと思う。
しずこの推しの五月くんを想う気持ちはちょっと違うと想うのは

「いりません。わたしの推しは速見くんではなく、五月くんですから」
(中略)
そんな五月くんを、尊く、愛おしく思う気持ちが、しずこの心の中にほろほろ積み重なっていって─ ─。
(129ー130頁)

自分と同じ辛い想いをした人というだけでなく、大切だから想いをきちんと伝える。
励ます意味ではなく、遠回しに言うのではなく、素直な想いを伝えるのは大切な人だから。
これがましろにもいい影響をもたらすのは両親から受け継いだしずこの才能だなと思う。

想いを伝えることと、想いを受け入れてもらおうと思うのは別物だよなぁと改めて思いました。

勿論司がしずこを想う気持ちも好きな人の子供だからということではなく、純粋な愛なのも読んでいて伝わる。
物語が進んでいくにつれしずこは美百合や澄人のしずこを想ってくれていた気持ちにも気づき、自分は愛されていたんだなということに気づけたのも大切な人のおかげというのも大きいですね。

しずこを見守ってくれていたのは司おじさんだけじゃなかった。お母さんも、お父さんも、引きこもりを繰り返す娘を心配して、助けてくれていたんだ。
そうやってみんなに支えられて、部屋の隅から世界の真ん中へおずおずと歩み出てーーそこでもやっぱり大変なことばかりだったけど、マネージャーの駒子さんにも助けてもらって、なんとかやってきて。
そうして、五月くんに会った。
推しに出会って、毎日が輝いて楽しかった。
しずこを外へ引っ張り出してくれた司おじさんたちのおかげだ。
今だって、みんなが応援してくれている。
(225頁)

大切な人たちが応援してくれていると素敵な出会いもやってくれば、自分で輝ける。
周りの人たちの想いにどれだけ気づけるか、自分の魅力をどれだけ受け入れられるかというのも大切だなぁと思います。

しずこの人を魅了する力は間違いなく両親の良いところを継いでいるわけだし、司のような包み込む優しさも持っている。
それが今までは嫌な気持ちになることが多すぎただけで表に出なかっただけなんだなと思います。
そもそもましろではなくしずこに惹かれたのが五月なわけで、悩んでいた頃に出会ったそのままのしずこに惹かれていたわけなのだから。
ましろがしずこだと気づいたのも五月だけなんだもの。
それだけ大切な人の空気に気づいたり、顔をしっかり見ているんだね。

私は長年羽生結弦さんを推していて、今は和菓子屋さんの女性の菓子職人さんを推しています。
推しは応援したくなり、尚且つ推しが頑張っていると私も頑張ろうって力が湧く存在という感じです。
現実に会える異性を推すのは色々ともめる元だからというのも少なからずあると思うし、異性の現実に会える推しができたら推しじゃあ我慢できずにやっぱり特別な人になりたいと思ってしまうのだと思っています。
だから現実で推すのは同性だけであとはキャラクターやせいぜい有名人だけと決めているけど、やっぱり大切な人がいて想うことができるっていいなぁと思いました。
私も好きな人ができたら想いを伝えたいし、明日はバレンタインなので皆さん大切な人と想いを伝え合えると良いなと思います😊

推し活は海王星魚座期らしいものだとは思いますが、ちょっと依存的な面もありました。
海王星牡羊座期では自分が確立しているから推しを応援する力も湧くという感じになるので、推しがいるから幸せではなく、自分を素直に楽しめるからこそ温かい応援の力を推しに送れて皆が幸せに過ごせる環境だと思います。
自分にも大切な人にも想いをきちんと伝えよう。
そう思えた作品でした。

まだまだしずこと五月くんの関係は始まったばかりだし、続編出るといいなぁ。

※以下アフィリエイトです。