人との縁は見えないところで繋がっている。
見えない縁も誰かの力になる。
それぞれ言葉にできない想いがある。
9月に文庫化された青山美智子さんの月の立つ林で。

帯までホログラム仕様。
初版は著者メッセージ入りカード型しおり付きで嬉しかったです!

久々に映画の原作作品以外の小説を読みたいなと思った時に目についたのがこちらでした。
私は占星術をやるし、ちょうど本を探していたのが中秋の名月や牡羊座満月が近い頃だったので、いいタイミングと思ったので。
第1冊発行のタイミングが月食満月のあたりだったので、出版社さんも狙ったかな。
感想はネタバレ含みます。
これから読む方は読まないでくださいね。
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今回は短編5作で出来た物語です。
青山さんらしい、出てくる登場人物がどこかで繋がってる感じがとても好きです。
共通のつながりはポッドキャスト『ツキない話』。
タケトリ・オキナの語る月の話に癒され、言動が変わっていくそれぞれの主人公は、誰かに助けられつつ、気づかないところで誰かを救っているという、世の中でも実際に起きてそうな話です。
恩返しって自分が実際にその人に働きかけることだけでないことでもできてるんだなぁとホッとします。
月の話はでてくるけど新月や満月がメインで、ちょこっと三日月だけなんだけど、そのシンプルさが良かったかも。
(三日月はタケトリ・オキナは語らないけど作品には出てくる)
今回初回配本限定でついた著者メッセージ入りカード型しおりもその3つの月が描かれ、それぞれのメッセージというシンプルさもいいですね。
月相だと8パターンなのですが、今回出てきている新月満月三日月以外は精々上弦の月と下弦の月くらいは理科の授業で聞いたかなという感じだと思うので、馴染みは薄いし。
というか占星術バリバリだと今回それぞれの章で主人公のリスナーが食いつかなかった可能性があるので、このくらい一般的には馴染みのあるものの話でちょうどいいかもと思った。
そして、太陽の話もちょっと出て、それもまた伏線だったりもする。
「ううん、怜花ちゃんは間接的に、会うこともなく私の友達のことも助けたのよ」
(57頁)
私たちって誰かのことを太陽や満月に感じて、自分は新月みたいに光が当たらず気づいてもらえないしダメな存在だったり、三日月のように欠けているなとと思いがちだけど、誰かの役に立っていたり、誰かが自分のことを気づいてくれたりしているんだなぁとこのセリフで気付かされました。
ポンサクの2人も一見サクちゃんの方が惹かれる人間性で実力もファンも多いと感じられがちだけど、ポン重太郎だってお笑いで那智ちゃんの支えになり、宅配の仕事ぶりで高羽さんを感動させるので、ポンの方が劣っているなんて絶対にないです。
私たちは自分らしさが出ている時は太陽のように眩しく、ちょっと陰ったり自分の心がささくれると月のように色んな面が見えるのかもしれないですね。
それもまた人間で、誰かの光で自分らしさを取り戻せるのだから、欠けることや誰にも見えなくなってしまうような感覚も恐れすぎないことが大切だなと思います。
わかってしまえば、どうということはないのかもしれない。
太陽も月も、地球に影響を与えようとしているわけじゃなくて、地球にいる私たちが勝手に右往左往しているってこと。
(197頁)
ほんと、自分が勝手に影響受けて、勝手にあれこれ考えているだけのことって多いですよね。
それによって争いも、いざこざも。
だから大切な人にはきちんと言葉で伝えないといけないなと思います。
そうそう、タケトリ・オキナの正体、神城龍の方かと思ってました(ミスリードっぽい描き方がある)けど、息子で4章に出てくる迅の方でしたね。
サクちゃんもある意味ミスリードかもしれないけど、サクちゃんは月というより太陽っぽいと感じたので。
最後に私が特に好きだった2つのセリフを載せます。
好きとか嫌いとか、そういうことじゃないんじゃないかな。ただ、誰かの力になりたいって、ひとりひとりのそういう気持ちが世の中を動かしているんだと思う。
(218頁)
サクちゃんの言葉。
好きか嫌いかじゃなく、損得勘定でもなく、誰かの力になりたいっていう気持ちが今の世の中を便利に快適にしてくれているのだと思うと有難いですね。
大切な人にはいつも自由でいてほしいと願う気持ちや、自分が相手に求めることと相手の望むことが一致しているかどうか自信が持てない臆病さや。
(272)
タケトリ・オキナの言葉。
大切な人だからこそ幸せなのか、どう思っているのか、自分は力になれているのかが気になるのもまた人間。
でも怖いから聞けない、言えない。
それで拗れてしまうことはとても多いし、言葉にしてくれているのを歪んで受け取ってしまうこともあります。
大切な人への言葉がけ、もちろん自分への言葉掛けも大切にしようと改めて思ったのでした。
ちなみに今年は中秋の名月がが10月6日とちょっと遅かったので、十三夜は11月2日です。
後月(のちのつき)と呼ばれるお月見のお供に、この本もいかがでしょうか。
和菓子屋さんでは十三夜にちなんだ和菓子が出るお店も多いですよ。
こちらは昨年いただいたとらやの栗名月です。
hirocafe.hateblo.jp
一緒に購入した赤坂店限定の後月は今年は発売がないですが、11月後半に月をイメージした生菓子が発売されるみたいです。
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